○高槻市暴力団排除条例
平成25年12月19日
条例第33号
(目的)
第1条 この条例は、高槻市における暴力団の排除に関し、基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにするとともに、暴力団の排除のために必要な事項を定めることにより、社会全体で暴力団の排除を推進し、もって市民生活の安全と平穏を確保するとともに、社会経済活動の健全な発展に寄与することを目的とする。
(1) 暴力団 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「法」という。)第2条第2号に規定する暴力団をいう。
(2) 暴力団員 法第2条第6号に規定する暴力団員をいう。
(3) 暴力団密接関係者 大阪府暴力団排除条例(平成22年大阪府条例第58号)第2条第4号に規定する暴力団密接関係者をいう。
(4) 暴力団事務所 大阪府暴力団排除条例第2条第6号に規定する暴力団事務所をいう。
(5) 公共工事等 建設工事(建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第1項に規定する建設工事をいう。)の請負、役務の提供又は物品の購入その他の調達のうち市が発注するものをいう。
(6) 売払い等 売買契約その他の契約に基づいて行われる市の不動産又は物品の売払い又は貸付けをいう。
(基本理念)
第3条 暴力団の排除は、暴力団が市の区域における事業活動及び市民の生活に不当な影響を与える存在であることに鑑み、暴力団を恐れないこと、暴力団に対して資金を提供しないこと及び暴力団を利用しないことを基本にするとともに、暴力団事務所の存在を許さないこととして、市、市民及び事業者が相互に連携を図りながら協力して、社会全体として推進されなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、大阪府、他の市町村、法第32条の3第1項の規定により公安委員会から都道府県暴力追放運動推進センターとして指定を受けたものその他の暴力団員による不当な行為の防止を目的とする団体、市民及び事業者と連携を図りながら、暴力団の排除に関する総合的な施策を実施するものとする。
2 市は、暴力団の排除に資すると認められる情報を知ったときは、大阪府に対し、当該情報を提供するものとする。
(市民及び事業者の役割)
第5条 市民は、基本理念にのっとり、相互に連携を図りつつ自発的に暴力団の排除に取り組むとともに、市が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するよう努めるものとする。
2 事業者は、基本理念にのっとり、その事業に関し、暴力団との一切の関係を持たないよう努めるとともに、市が実施する暴力団の排除に関する施策に協力するものとする。
3 市民及び事業者は、基本理念にのっとり、暴力団の排除に資すると認められる情報を市に対し積極的に提供するよう努めるものとする。
(市民及び事業者に対する支援等)
第6条 市は、市民及び事業者が暴力団事務所が運営されないようにするための活動その他の暴力団の排除のための活動に相互に連携を図りつつ自発的に取り組むことができるよう、市民及び事業者に対し、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。
2 市は、市民及び事業者に対し、暴力団の排除に関する広報及び啓発を積極的に行うものとする。
(公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除)
第7条 市は、暴力団員又は暴力団密接関係者(以下「暴力団員等」という。)が公共工事等及び売払い等に係る契約の相手方(以下「契約相手方」という。)並びに次に掲げる者(以下「下請負人等」という。)となることを許してはならないものとする。
(1) 下請負人(公共工事等に係る全ての請負人又は受託者(契約相手方を除く。)をいい、第2次以下の下請契約又は再委託契約の当事者を含む。以下同じ。)
(2) 契約相手方又は下請負人と公共工事等に係る資材又は原材料の購入契約その他の契約を締結する者(下請負人に該当する者を除く。)
(公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除に関する措置)
第8条 市長は、前条の趣旨を踏まえ、次に掲げる措置を講ずるものとする。
(1) 暴力団員等に該当すると認められる者に対し、公共工事等及び売払い等に係る入札に参加するために必要な資格を与えないこと。
(2) 入札の参加の資格を有する者(以下「入札参加資格者」という。)が暴力団員等に該当すると認められた場合にあっては、当該入札参加資格者を公共工事等及び売払い等に係る入札に参加させないこと。
(3) 入札参加資格者が暴力団員等に該当すると認められた場合にあっては、必要に応じ、その旨を公表すること。
(4) 公共工事等及び売払い等に係る入札の参加の資格の登録を正当な理由がなく取り下げ、かつ、当該登録を取り下げた日から1年を経過しない者であって、暴力団員等に該当すると認められるものに対する前号に掲げる措置に準ずる措置
(5) 暴力団員等に該当すると認められる者を契約相手方としないこと。
(6) 契約相手方が暴力団員等に該当すると認められた場合にあっては、当該契約相手方との公共工事等及び売払い等に係る契約を解除すること。
(7) 公共工事等について下請負人等が暴力団員等に該当すると認められた場合にあっては、その契約相手方に対して、当該下請負人等との契約の解除を求め、当該契約相手方が当該下請負人等との契約の解除の求めを拒否したときは、当該契約相手方との公共工事等に係る契約を解除すること。
(8) 前各号に掲げるもののほか、公共工事等及び売払い等からの暴力団の排除を図るために必要な措置
3 市長は、前項の誓約書を提出した者が暴力団員等に該当すると認めるときは、その旨を公表することができる。
(公共工事等及び売払い等に関する不当介入に係る報告等)
第9条 何人も、公共工事等及び売払い等において、暴力団を利することとなるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という。)をしてはならない。
2 契約相手方及び下請負人等は、公共工事等及び売払い等に係る契約の履行に当たって暴力団員等による不当介入を受けたときは、速やかに市に報告しなければならない。
(市の事務及び事業からの暴力団の排除)
第10条 市は、前3条に規定するもののほか、その行う事務又は事業によって暴力団を利することとならないよう、暴力団員等について必要な措置を講ずること等により、市の事務及び事業からの暴力団の排除を図るものとする。
(青少年に対する指導等のための措置)
第11条 市は、青少年が暴力団の排除の重要性を認識して、暴力団に加入せず、及び暴力団員による犯罪の被害を受けないための指導又は啓発が、学校、地域、職域その他の様々な場において、必要に応じて行われるよう、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。
2 青少年の育成に携わる者は、青少年が暴力団の排除の重要性を認識して、暴力団に加入せず、及び暴力団員による犯罪の被害を受けないよう、青少年に対し、指導し、助言し、その他適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
(勧告等)
第12条 市長は、正当な理由がなく第9条第2項の規定による報告をしなかった者に対し、書面により、必要な指導又は勧告をすることができる。
(事実の公表)
第13条 市長は、前条の勧告を受けた者が故意に不当介入を容認し、かつ、当該勧告に従わなかったときは、当該勧告に従わない者の氏名又は名称及び住所並びにその行為の内容について公表することができる。
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該公表に係る者に、あらかじめ、その旨を通知し、その者又はその代理人の出席を求め、釈明及び資料の提出の機会を与えるため、意見の聴取を行わなければならない。
(公営企業管理者が執行する業務への適用)
第14条 公営企業管理者が執行する業務に係るこの条例の適用については、この条例の規定中「市長」とあるのは、「公営企業管理者」とする。
(令5条例23・一部改正)
(委任)
第15条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。
附則
この条例は、平成26年4月1日から施行する。
附則(令和5年7月14日条例第23号)抄
(施行期日)
第1条 この条例は、令和5年8月1日から施行する。