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こんにちは。都市創造部長の新井です。
新年度を迎え、春の温かさが感じられる季節となりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルス感染症による、まん延防止等重点措置は解除されましたが、引き続き、マスクの着用や手洗いなどの感染症対策を徹底していただくとともに、体調管理には十分にご注意ください。
また、うららかな春の日が続き、お出かけをされる方も多いのではないのでしょうか。外出される際には、事故に遭わない・起こさないためにも、「思いやり」と「ゆずり合い」の気持ちを持って、『交通安全』を心掛けていただきたいと思います。
さて、今年も「春の全国交通安全運動」が4月6日(水曜日)から15日(金曜日)までの10日間実施されます。そこで、今回のこちら部長室では、春の全国交通安全運動に関する取組をはじめ、本市の交通情勢や交通事故防止に向けた取組についてご紹介します。
令和4年4月6日(水曜日)から15日(金曜日)まで「春の全国交通安全運動」が実施されます。
全国重点の項目は以下の3つです。
1.子供を始めとする歩行者の安全確保
2.歩行者保護や飲酒運転根絶等の安全運転意識の向上
3.自転車の交通ルール遵守の徹底と安全確保
また、大阪府における重点項目・スローガンは以下の通りです。
二輪車の交通事故防止
確認の 甘さが苦い 事故を呼ぶ
次に、全国及び本市の交通事故の発生状況についてご説明します。令和3年中の全国の交通事故の発生件数は、305,425件で前年より3,753件減、死者数は、2,636人で前年より203人減となり、交通事故件数は17年連続で減少し、交通事故死者数は5年連続で戦後最小を更新しました。
一方、本市の交通事故の発生件数は、629件で前年より22件増、負傷者数は702人で前年より21人増となりました。また、本市の全交通事故に占める自転車事故の割合は3割以上となっています。自転車の乗車中は、身体が露出しているため、自転車事故の多くは外傷を伴ってしまいますので、特に注意が必要です。
そこで、「春の全国交通安全運動」の全国重点を踏まえ、本市では次のとおり、各種取組を実施し、交通事故防止を図っていきます。
まず、本市の取組として、広く市民の皆さんに「春の全国交通安全運動」を知っていただくため、高槻市交通安全推進協議会、高槻警察署等と連携し、「『春の全国交通安全運動』初日街頭キャンペーン」を実施します。このキャンペーンは2部制で、1部では、アルプラザ高槻2階のステージで「テケテケはにたんダンス」や「交通安全教室」等のイベントを行うとともに、2部では、「芥川商店街」や「アクトモール」、「JR高槻駅北・南」で、関係団体等と街頭啓発を行い、交通事故防止を呼びかけます。ステージでのイベントや街頭啓発を通して、交通安全について考えるきっかけにしていただければと思います。皆さんもぜひお立ち寄りください。
■日時・場所
4月6日(水曜日)
【1部】午後1時30分頃から午後2時頃まで アルプラザ高槻2階ステージ前
【2部】午後2時頃から午後2時30分頃まで 芥川商店街、アクトモール、JR高槻駅北・南 周辺
■内容
【1部】・高槻警察署の講話 ・テケテケはにたんダンス ・子どもたちへの交通安全教室 ・交通安全宣言 等
協力:マスミダンスサークル、高槻あいわ保育園
【2部】「芥川商店街」、「アクトモール」、「JR高槻駅北・南」、「高槻駅前郵便局」周辺での街頭啓発や交通安全啓発品の配布
また、大阪府では、同運動を周知するため、「ハラミちゃん」出演の広報動画を大阪府交通対策協議会Youtubeチャンネルにて配信予定です。ぜひご覧ください。
歩行中の小学生の交通事故では、登下校中に事故に遭う割合が3割以上に増加しています。また、小学1年生になると保護者の手を離れ、1人で登下校するようになることから、小学生の歩行中の事故は、特に1年生で多く発生しています。
そこで、全国重点の1つの「子供の安全確保」に関する取組を紹介します。
高槻市では、市立の幼稚園・保育所・認定こども園に対して、大阪府警察本部が作成した小学校の新入学児童向けの交通安全啓発DVDを視聴してもらうことにより、小学校に上がる前には動画視聴による学習を、新1年生になった後は冊子・グッズという2段階で学習してもらうなど、交通安全に慣れ親しんでもらう機会を創出しています。
また、高槻市交通安全推進協議会でも、児童に早い段階で交通ルールに慣れ親しんでもらうため、市内の全小学校の新1年生に対して、高槻交通安全協会、高槻警察署と協力して、交通安全啓発冊子やグッズを配布し、交通安全意識の向上を図っています。
さらに、真上小学校では入学式に、高槻警察署とともに新1年生に対する交通安全啓発を行い、交通事故の防止を図るなど特に力を入れて交通安全に取り組んでいます。
市内には小学校が全部で41校存在し、全小学校区で現在約800人の交通指導員が活躍されています。交通指導員は、高槻市交通安全推進協議会から委嘱された小学校の保護者や地元自治会などの方々で、昭和42年から半世紀を越えて活動しています。主な活動内容は、近畿交通安全デー(毎月15日)や初登校日などに、交差点など通学路の危険箇所での子どもたちへの交通安全指導、各小学校や行政と協力して行う通学路の安全点検などです。こうした活動を通じて、子どもたちの交通安全意識を育み、事故防止に向けて取り組んでいます。
こちらは「春の全国交通安全運動」期間中の取組ではありませんが、次代を担う子どもの交通事故防止は特に重要と考えています。
そこで、今年度から小中学生に対する交通安全教育を強化していくことから、その取組についてもご紹介いたします。
新型コロナウイルス感染症の影響により、対面による交通安全教室が十分に実施できなかったことから、今年度からは、「みんなで学ぶ交通安全教室(旧:親と子の交通安全教室)」として、定期開催している教室をリニューアルし、児童が動画を見て学習できるよう、高槻警察署監修のもと制作した交通安全教育動画を活用しています。
また、より実践的な模擬コースを考案し、自転車の正しい通行方法や歩行の仕方を模擬コースでの実技などを通じて学んでもらうことで、小学生に対する教育機会の確保と教育内容の充実を図り、交通安全意識の向上に取り組んでいきます。
中高生の交通事故におきましては、自転車事故の割合が高く、通学等で自転車を利用する機会が増える高校生になる前段階で、交通安全教育を行うことが効果的であると考えています。しかしながら、現在、中学生に対する交通安全教室は、年間2校程度にとどまっていることから、全ての市立中学校(18校)で交通安全教室を実施することで、中学生に対するより一層の交通安全意識の向上を図ります。
■主な実施内容
1 自転車の基本的なルール(車道の左側通行など)や自転車点検の重要性について
2 事故を起こしたときの対応等について
3 交通違反や自転車事故により問われる責任等について
死亡事故の多くは、歩行者の道路横断中に発生しています。また、全国の交通事故死者数のうち、高齢者が占める割合は半数以上と、非常に高くなっています。
そこで、全国重点の1つである「歩行者保護や飲酒運転根絶等の安全運転意識の向上」に関する取組を紹介します。
信号機のない横断歩道を渡る際、皆さんはどのようにして渡っていますか。信号機のない横断歩道を渡る際は、ドライバーの目を見て「手で合図(ハンドサイン)」をして、ドライバーに横断する意思を伝え、左右の安全確認をして、横断するようにしてください。本市では、この「ハンドサイン」を推進するため、高槻警察署と連携し、「ハンドサイン運動」に関する啓発活動を4月15日(金曜日)に実施します。
皆さんも信号機のない横断歩道を渡る際には、この「ハンドサイン」をして安全に横断するようにしましょう。
■日時・場所
4月15日(金曜日)午後2時頃から午後3時頃まで 高槻駅前郵便局周辺
全国的に高齢者に関する交通事故が多数発生していることから、高槻市交通安全推進協議会では、運動期間中、高齢者の事故防止を目的に、市内5箇所の「すこやかテラス」において、交通安全映画を上映し、交通安全意識の向上を図っていきます。
■日時・場所
4月6日(水曜日)から30日(土曜日) 随時放映(1日につき3から4回程度)
・富田すこやかテラス
上映作品:「われら交通安全ボランティア」(予定)
・春日すこやかテラス
上映作品:「三遊亭小遊三の高齢者交通安全」(予定)
・芝生すこやかテラス
上映作品:「水戸黄門のお年寄りの交通安全」(予定)
・郡家すこやかテラス
上映作品:「楽しく街にでましょう」(予定)
・山手すこやかテラス
上映作品:「ケーシー高峰の交通事故を防ぐ高齢者のための処方箋」(予定)
また、同協議会は、高槻市シニアクラブ連合会と連携し、「高齢者交通安全リーダー制度」を設けています。この制度は、各老人クラブから選出された方に対して、高槻警察署の協力を得て交通安全に関する研修を行い、高齢者交通安全リーダーとして任命し、日常のクラブ活動の中で運転免許の返納など様々な交通安全の話題を提供していただく制度です。昨年度は160人の方が研修を受講し、リーダーとなっていただいています。今年度からは、高齢者への啓発を強化していくため、「高齢者交通安全リーダー制度」の対象を拡大し、高槻市シニアクラブ連合会に所属していない老人クラブに対しても周知を図っていきます。
高齢者の皆さまは、交通事故を防ぐためにも、道路を横断するときは、「斜め横断をせずに横断歩道を渡る」、「交差点では一時停止する」などの交通ルールを守り、「交通事故に遭わない・起こさない」を心がけていただければ幸いです。
次に、全国重点の「自転車の交通ルール遵守の徹底と安全確保」のもと、本市で行う取組についてご紹介します。本市では自転車の利用者が多く、自転車事故の割合も高いことから、事故を未然に防ぐため、高槻市交通安全推進協議会、高槻警察署と合同で、普段からの自転車点検整備を呼びかけ、通行自転車の点検整備を行う「自転車街頭指導キャンペーン」を4月13日(水曜日)に実施します。
自転車は自動車のような車検制度がありません。自転車を安心・安全に利用するためにも、日頃から自転車の整備・点検を行い、事故を未然に防ぎましょう。
また、本市では毎月15日を「自転車安全利用の日」と定め、街頭指導等を実施しています。その一環として、「高槻センター街」で、自転車利用者及び歩行者に対し、自転車の安全利用などを呼び掛ける街頭指導を4月15日(金曜日)に実施します。
今回、街頭指導を実施する「高槻センター街」をはじめとした商店街の道路は「歩行者専用道路」になっています。商店街には、買い物中の歩行者もたくさんいますので、商店街を通行する際は、自転車を押して歩くようにしてください。
■日時・場所
4月13日(水曜日)午前10時ごろから午前11時ごろまで 高槻市役所総合センター前
■日時・場所
4月15日(金曜日)午前10時ごろから午前11時ごろまで 高槻センター街
いかがでしたでしょうか。本市では、市民の皆さまをはじめ、対象に高槻警察署や関係団体等と協力し、交通事故防止に向けた取組を実施しております。交通事故をなくすため、様々な事業を展開していますが、交通事故のない社会は一朝一夕には実現できません。本市としましては、1件でも多くの交通事故をなくすため、今後も引き続き、子どもから高齢者までの幅広い年齢層に対する交通安全事業に取り組んでいきます。
市民の皆さまにおかれましては、この春の全国交通安全運動をきっかけに、交通ルールを再確認していただき、「思いやり」と「ゆずり合い」の気持ちを常に心掛けていただき、春の穏やかで良い季節をお過ごしください。
新井 進
1962年(昭和37年)、兵庫県生まれ、2歳から高槻市民。2019年(平成31年)4月から現職。座右の銘は「笑う門には福来たる」。