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令和6年度第1回高槻市地域公共交通協議会 開催概要

ページID:129059 更新日:2024年6月14日更新 印刷ページ表示

令和6年度第1回高槻市地域公共交通協議会 開催概要

会議の名称

令和6年度第1回高槻市地域公共交通協議会

開催日時

令和6年5月13日(月曜日)午後2時から午後4時

開催場所

市役所本館2階 全員協議会室

出席状況

出席委員20名、欠席委員3名

傍聴者

5名

会議の議題
  • 「高槻市総合交通戦略」の改定について
  • その他

会議録

開会

【副会長】

 それでは少々早いのですが、みなさまお揃いになりましたので、ただ今から、「令和6年度 第1回高槻市地域公共交通協議会」を開会させていただきます。

 委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、ご出席を賜りましてありがとうございます。本日は、会長がオンラインでの出席ですので、私が議事進行を務めさせていただきます。音声等は大丈夫でしょうか。

 

【会長】

 大丈夫です。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございます。

まず、開会に先立ちまして、八十副市長よりご挨拶をお願いしたいと思います。八十副市長、よろしくお願いいたします。

 

【副市長】

 皆さん、こんにちは。副市長の八十でございます。

「令和6年度 第1回高槻市地域公共交通協議会」の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げさせていただきます。

委員の皆様方におかれましては、公私、何かとご多忙の中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

さて、本市では、平成28年度に策定した「高槻市総合交通戦略」に基づき、まちづくりと連動した交通体系の維持・発展、利便性の向上を図る「交通まちづくり」にこれまで取り組んでまいりました。本総合交通戦略が令和7年度に目標年次を迎えることから、策定が努力義務化された「地域公共交通計画」と一体となった計画改定に現在取り組んでいるところです。

そのような中、働き方改革関連法により、本年4月から自動車運転業務に時間外労働の上限規制が適用され、従来からの運転士不足の課題もあり、全国的に路線バスの減便・廃止が懸念されるなど、公共交通を取り巻く環境は更に厳しさを増しております。

本市としましては、このような環境変化を踏まえつつ、多様な分野からお集まりいただいた委員の皆様からの貴重なご意見を賜りながら、持続可能な都市構造を支える交通体系の確立に向け取り組んでまいりたいと考えております。委員の皆様には、忌憚のない積極的な意見交換をお願いいたしまして、簡単ではございますが、開会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

【副会長】

 ありがとうございました。

 八十副市長におかれましては、別の公務のため、ここで退席となります。

 

<副市長 退席>

 

 それでは議題に入る前に、お手元に配布しております資料の確認をお願いいたします。事務局からお願いします。

 

【事務局】

 それでは、お配りした資料の確認をさせていただきます。

 

<配布資料確認>

 

【副会長】

 本日は、地域公共交通協議会委員として委嘱後、初めて出席される方もおられますので、改めて各委員の皆様をご紹介させていただきたいと思います。事務局からご紹介をお願いします。

 

【事務局】

 委員のみなさまには、ご多忙の中にもかかわらず、ご出席いただき誠にありがとうございます。 

 事務局の方から各委員をご紹介させていただきます。本日、会長はWebでの出席となっております。それでは、正面右手より、順番に時計回りでご紹介申し上げます。

 

<事務局より出席委員及び行政側職員の紹介>

 

【副会長】

 はい、ありがとうございます。ただ今から協議会を開催させていただきます。

 それでは、議題に入りたいと思いますが、本日は、傍聴希望者の方が、5名おいでになります。今回の議題につきましては、公開することが不適当なものとは認められませんので、傍聴を許可したいと思いますが、皆様ご異議はございませんでしょうか。

 

<異議なしの声>

 

 それでは、傍聴希望の方にご入場いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

<傍聴者入場>

 

 また、本日の議事録につきましても、後日、公開することになりますので、ご了解のほど、よろしくお願いいたします。

それでは、議題の1つ目である「高槻市総合交通戦略の改定について」事務局より説明をお願いします。

「高槻市総合交通戦略」の改定について

【事務局】

それでは議題(1)「高槻市総合交通戦略」の改定についてご説明いたします。スライドショーを用いてご説明いたしますので、お手元の「資料4高槻市総合交通戦略の改定について」と合わせて、前方のスクリーンをご覧ください。

本日は目次のとおり、「1計画改定の概要」、「2現状分析」、「3上位計画・現計画の概要」、「4基本方針・交通施策の方向性について」、「5市民意識調査と事業者ヒアリングについて」、「6今後のスケジュール」に関してご議論をお願いいたします。

 

初めに「1計画改定の概要」についてです。この「1計画改定の概要」は、主に前回の協議会の内容を振り返りさせていただきます。

2ページをご覧ください。本市では平成28年3月に「高槻市総合交通戦略」を策定し、交通事業とまちづくりが連携した総合的かつ戦略的な各種交通施策を推進してまいりました。本戦略は令和7年度に目標年次を迎えることから改定時期となっております。また、地域公共交通計画については、令和2年11月に地域交通法の法改正が行われたことから、策定が努力義務化されました。

下段にはそれぞれの計画の目的を示しており、どちらも交通まちづくりに関する計画となっております。

3ページ上段では、それぞれの計画の対象範囲を示しており、範囲こそ違いがあるものの、基本的な内容については同様のものとなっていることから、既に策定している「高槻市総合交通戦略」の見直しをベースに地域公共交通計画として定める事項等を盛り込み、一体となった計画の策定に取り組むものということを前回の協議会で報告しております。

下段では、本計画の位置づけを示しており、関連計画と相互連携を図りながら、上位計画である「総合計画」及び「都市計画マスタープラン」に即した計画にする必要があります。

4ページをご覧ください。上段には、本計画の対象期間について示しており、計画期間は原則5年と考えておりますが、本計画は、特に上位計画である都市計画マスタープランを踏まえる必要があることから、最初の計画期間については、都市計画マスタープランを改定する令和13年度の2年後の令和15年度とし、計画期間を7年間と設定します。それ以後は、都市計画マスタープランの中間見直し及び改定にあわせ、5年間と設定します。なお、計画期間に関わらず、社会情勢の変化など必要に応じて見直しを行うものといたします。

次に「2現状分析」になります。まずは高槻市の概況について整理を行っております。4ページ下段には、市勢に関する事項です。本市は大阪市と京都市のほぼ中間に位置し、大阪府内の市町村では4番目の広さです。

5ページ上段では、本市の人口推移を示しております。本市の人口は平成7年度の36.2万人をピークにほぼ横ばい傾向が続いておりますが、令和32年度の人口は令和2年度比で約85パーセントに減少すると予想されております。また、高齢化率については、令和2年度時点では約29パーセントとなっており、令和32年度には約37パーセントとなる見込みです。

下段では、高齢化率について更に詳しく分析を行っており、総人口に対する75歳以上の人口割合である後期高齢化率は、令和2年度の16パーセントから、令和32年度には24パーセントに増加すると予想されております。

6ページをご覧ください。上段では、高齢者の居住状況を示しております。北部山間地や各地区の旧集落、高度経済成長期に開発された住宅地・団地等の高齢化率が高い結果となっております。

6ページ下段からは高槻市の交通実態について整理を行っております。まず初めに、公共交通のカバー範囲を示しております。市街化区域内の人口カバー率は概ね85パーセントを維持しております。

7ページ上段では、生活利便施設のカバー範囲を示しており、2020年時点で医療施設に関しては、ほぼ100パーセント、スーパーマーケットに関しては、約95.6パーセントとなっております。

下段では、鉄道交通網を示しております。本市は、JR高槻駅には新快速が、阪急高槻市駅には特急が停車するため、大阪と京都どちらにも15分でアクセス可能な交通利便性の高い都市となっております。

8ページをご覧ください。上段では、市内鉄道駅における利用者数の推移を示しております。令和元年から令和2年にかけて、コロナ禍の影響で利用者が大幅に減少しており、回復傾向にありますが、コロナ禍前の水準には戻っていない状況となっております。

下段には、バス交通網を示しております。本市では、鉄道ターミナルから市内各地域へ放射状にバス路線ネットワークが形成されており、路線別の運行状況は図示のとおりです。

9ページ上段では、市営バスの利用者数の推移を示しております。鉄道と同様、コロナ禍の影響で令和2年度に利用者数が大幅に減少しており、回復傾向にありますが、コロナ禍以前の水準には戻っていない状況です。

下段には、市内都市計画道路の整備状況を示しております。令和5年3月時点で約68パーセントの整備率となっております。

10ページをご覧ください。上段には、本市の一般会計予算における交通関連予算額を示しております。令和5年度では、生活交通路線補助や高齢者バス無料乗車制度などに対し、約12.6億円を支出しております。

下段には、市内における交通事故の発生件数を示しております。令和3年度、令和4年度と若干の増加傾向が続いておりますが、本計画策定時の平成28年度と比較して減少しております。

11ページからは高槻市における人の移動実態を示しております。令和3年度に行われた近畿圏パーソントリップ調査の結果に基づき分析を行っており、人の移動量について、本市では、平成12年をピークに減少傾向となっています。移動目的別の分析では、緑色で示している業務目的の移動の減少が目立っています。大阪府全体においても高槻市と同様の傾向が続いております。

下段には、高齢者の移動実態を示しております。1人1日あたりの移動回数を見ると、高齢になるにつれて減少傾向にありますが、大阪府全体と比較すると、本市の高齢者は移動回数が多く、特に赤色で示すバスの利用が多いといった結果となっております。

12ページをご覧ください。上段では、市内外との移動状況を示しております。平成22年度と比較して、令和3年度の1日当たりのトリップ数は市内移動で約7.9パーセント、市外移動で約15パーセント減少しております。

下段には、市内における免許交付状況を示しております。市内の運転免許人口は令和元年から令和4年の間でほぼ横ばいとなっております。

13ページからは本市における災害リスクについて示しております。本市では、大阪府北部地震をはじめ、豪雨や台風などの自然災害による被害を経験しております。今後も、下段に記載している有馬高槻断層帯地震や南海トラフ巨大地震等の地震災害のリスクや、 次の14ページ上段に記載のとおり、大規模降雨時の淀川氾濫等の水害のリスクを抱えております。

下段では、移動に関する新たな動向を示しております。国内外では、自動運転をはじめとする新技術の実証・実装に向けた取り組みや、MaaS等のサービスの実装が進められており、本市においてもこれらの動向に注視しているところです。

 15ページ上段では、交通を取り巻く社会動向について示しております。働き方改革関連法により、2024年4月以降、自動車運転の業務に対し、時間外労働の上限規制が適用されることと併せて、拘束時間、休息期間、運転時間等を規制する改善基準告示も適用されることから、いわゆる2024年問題といわれる運転士の確保等が課題となっております。バス路線の維持や、タクシーの配車要望に対する供給不足が懸念されています。

下段には、今後更に調査する予定の項目を記載しております。これらの調査により、現状分析を深めてまいります。

次に「3上位計画・現計画の概要」についてです。16ページをご覧ください。上段では、上位計画である「都市計画マスタープラン」の概要を示しております。都市づくりの方向性として「対流を生み出すコンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進」を掲げており、3つのありたい姿である「誰もが住みやすさを実感できる快適な都市」、「にぎわいと活力を実感できる魅力あふれる都市」、「安全・安心を実感できる強靭な都市」の実現に向け計画を推進しているところです。

下段には、現行の総合交通戦略の概要を示しております。基本理念には「交通まちづくりによる住みやすさナンバーワンのまち高槻」を掲げ、3つの基本方針とそれらに紐づく交通施策の方向性を10個設定し、これまで計画を推進してまいりました。

次に「4基本方針・交通施策の方向性について」です。17ページをご覧ください。上段では、新たな計画の基本方針及び交通施策の方向性を考えていく上での流れを示しております。まずは、現状分析の結果を踏まえ、都市計画マスタープランに掲げるありたい姿を実現するための、交通施策の方向性の設定を行いました。次に、これらの交通施策の方向性について、現戦略の交通施策の方向性と整合性を確認するとともに、都市計画マスタープランに掲げるありたい姿に即した基本方針の設定を行いました。これらについては、今後実施する市民意識調査等の結果や本協議会の意見を踏まえ、決定してまいります。

下段からは、これらの設定までの流れについての詳細を示しており、現状分析により把握した「少子高齢化・人口減少」「公共交通事業者負担・公的負担の増大」といった全国と同様の状況や「府内で唯一の市営バスを運行」「新快速・特急が停車」といった本市独自の状況を踏まえ、「市営バスを中心とした地域公共交通の維持」、「多様な移動手段の確保」、「誰もが移動しやすい環境の実現」、「都市間交流を活性化させる交通環境の充実」、「駅周辺の回遊性の向上」、「災害時の機能の確保」の6つの交通施策の方向性を設定しました。

18ページをご覧ください。上段では設定した交通施策の方向性について現戦略からの継続性を確認しております。

下段では設定した交通施策の方向性から基本方針として「快適な日常生活を支える交通」、「にぎわいと活力を支える交通」、「安全・安心な都市を支える交通」の3つを設定しました。また、上位計画との継続性についても確認を行っております。こちらの、最終的な課題及び基本方針については、今後予定しております市民意識調査・事業者ヒアリング及び本協議会の意見を踏まえて決定してまいります。

次に「5市民意識調査と事業者ヒアリングについて」です。19ページ上段では、市民意識調査と事業者ヒアリングの目的及び対象を示しており、市民意識調査については、本市の交通に対する市民ニーズ等を把握するために行うものであり、市民5000人を対象に郵送方式での調査を予定しております。また、事業者ヒアリングについては、本市の交通施策の検討材料とするために行うものであり、交通事業者に対し直接ヒアリングを行っていく予定です。

下段には調査項目の案を示しております。市民意識調査については、交通手段の満足度について、自家用車利用状況について、免許返納について、交通施策に対する満足度と重要度について、デジタルデバイドについて、生活様式の変化について等を調査する予定です。また、事業者ヒアリングについては、コロナ禍による事業者への影響について、先進技術の活用について、経営状況について、運転士不足の状況について、災害対策取組状況について等を調査する予定です。

最後に「6今後のスケジュール」についてです。20ページをご覧ください。令和6年度に市民意識調査及び事業者ヒアリング等を実施し、令和7年度に計画(素案)の作成、パブリックコメントを経て計画を策定する予定となっております。

説明は以上でございます。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございました。それでは、これから質疑に入りたいと思います。

 本件に関しまして、ご意見・ご質問などがありましたら、挙手の上、ご発言いただきますよう、よろしくお願いします。

 

【会長】

 私だけオンラインで申し訳ございません。今日のお話で一番大事なのは、現状分析はいくらでも分析できるので、いろんな分析をどんどんやっていったら良いと思うのですけれども、17ページの下段にある「4-1基本方針と交通施策の方向性」が大事だと思います。この交通施策の方向性(案)の最初に「市営バスを中心とした地域公共交通の維持」とあり、高槻市で運行されている市バスを維持することが、この交通戦略の施策の最も重要なものとなっていますが、これが最初に来るのはおかしくないですか。市バスの維持をするというのは、上から3つ目の「誰もが移動しやすい環境の実現」をするための方法ですよね。この順番というのはもう少し考えて、重要性をきちんと議論して、何が重要なものかということを考えた上で施策の方向性を示すことが望ましいと思います。バスを維持することは、大事だと思いますが、これはあくまでも方法であって目的ではないはずです。この内容についてはもう一回見直した方が良いのではないかと思います。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございました。それでは事務局からお願いします。

 

【事務局】

 ありがとうございます。会長が仰るとおり、本市では市営バスを運営していることが強みであり、維持していくことは重要であると思っています。どれが重要かというところや、交通施策の方向性については、本日頂いた意見や今後予定しております市民意識調査の結果も踏まえて最終決定していきたいと思っています。

【会長】

 くどいようですけれども、なんで一番に持ってきたか。考え方、ちょっと説明になってないですよね。何の順番で並んでいるのか、何か考えがあると思います。例えば、上から2つ目の「多様な移動手段の確保」であるとか、先ほど申し上げた3つ目の「誰もが移動しやすい環境の実現」とかは非常に大事であると思いますが、それが「市営バスを中心とした地域公共交通の維持」の下にくるというのは、どういう思想だったのでしょうか。

 

【事務局】

 重要度という視点で並べたわけではございません。

 

【会長】

 誰もが重要なものから並べますよね。あるいは大事なものをグルーピングして並べていくというのが普通の計画の作り方なので、これについてはもう一度考え直して、何が大事で、高槻市として大事なものから順番に施策を書いていく。あるいは、グループをきちんとまとめていくことが必要です。今回は案ですので、この案に基づいてみなさんで意見を固めていくことが大事であると思います。

 

【副会長】

 はい、会長ありがとうございました。

 

【事務局】

 ありがとうございます。今頂いた意見を踏まえて、再度、目的の整理と重要度を含めて検討いたします。

 

【副会長】

 他に意見はありますでしょうか。ヒアリングを受ける交通事業者様はどうでしょうか。この計画は7年間で、急激に社会状況が変化する中での7年間は長期的になります。随時改定はするとのことですが、ある程度、会社側も将来予測をされて戦略を立てられているので、こういった点もというのが出てくればありがたいのですがいかがでしょうか。また、市民アンケートからこんなことを明らかにしていただけると良いなとか。

 

【A委員】

 先程の基本方針・交通施策方向性というところから、会長からコメントを頂きましたが、引き続き私の方からも意見をさせていただきます。

まずこの基本方針は、あくまでも案ということであり、基本方針案は現状において3つ出てきたという理解でよろしいのでしょうか。先程の順番というところもありますけれども、特に基本方針の2番目「にぎわいと活力を支える交通」というのは別に問題があるわけではないのですが、にぎわいと活力を受け身で「支える」という理解だけで良いのかどうなのかと思います。にぎわいと活力を「生み出す」交通というような、創造していく方がまちづくりという観点から良いのではないかと思います。基本方針案ではすべて「支える」で揃えていますが、何か意味があったのでしょうか。

 また、交通施策の方向性というのは、本来、基本方針があったうえで方向性があるものだと理解しているのですが、方向性があって基本方針があるのは順番が違うような気がします。これらの点について、どのように考えておられるのかお聞かせ頂ければと思います。

 

【事務局】

 まず1点目、基本方針で「支える」交通と表現している理由は、移動自体に目的があるということではなく、例えば、買い物するために移動する、通院するために移動するとか、移動すること自体が目的ではなく、目的があって移動するといった、それらの目的を支えるための交通というイメージで「支える」としました。

 2点目ですが、交通施策の方向性と基本方針についての順番ですけれども、検討過程としましては、同時並行的に考えていたところではありますが、説明の仕方として今回は、交通施策の方向性があって基本方針とさせてもらっています。今後、基本方針と交通施策の方向性を固めていくにあたって、説明する順序的なものを考えていきます。

 

【副会長】

 他に意見はありますでしょうか。こんな計画なら良いなとか、イメージとかございましたら。特に市民の皆様、こんなことを期待しますとか、こういうまちになったら嬉しいなとか、希望が持てるような意見を伺えたらと思います。

 

【B委員】

 今、高槻に住んでいて特に不便を感じているところはないのですが、交通施策の方向性案にある「災害時の機能の確保」というところで、実際に災害が起こった時のリスクについて、現状分析2-4にある資料では、南の地域は広く赤色になっています。2-1高齢者の住居状況を見てみると高齢化率が高い地域もあります。災害時にどのように避難されるのか気になります。 

また、高齢者は移動の手段が徒歩や車、バスが一番多いと思いますが、あの辺りは京阪バスと市バスが両方とも南北に走っていて、バスは駅に向かって北へ走って行きます。水害時、駅に向かって行くバス路線の途中は、川と並行する方向へ避難する形になるのですけれども、どういう形で災害時に交通を維持されるのか気になりました。

 

【副会長】

ありがとうございます。災害時に公共交通機関はどう連携していくのか、どう交通機関としての役割を発揮していくのか、そういったことについて、今進んでいることがありましたらお願いいたします。

 

【事務局】

 今お話があったように、淀川が破堤した場合は、市の南半分の大半が浸水想定区域となっています。高槻市の避難の考え方でいきますと、浸水する区域に留まって頂くのではなく、浸水しない市北部の地域へ避難をお願いする形です。浸水が始まってからではなく、危険性を察知した時、市のほうも早めに避難指示を出すように努めていきますが、安全な内に避難をしていただけるよう検討を進めているところでございます。

また、災害対策基本法が令和3年に改正されまして、その中で個別避難計画の策定についても努力義務化されている状況であります。

ご自身での移動が難しい方、高齢の方、障がいのある方につきましては、福祉部局とも連携しながら、そういった方々の避難実効性についても引き続き検討をしている状況でございます。

 

【副会長】

よろしいでしょうか。

 

【B委員】

 個別で検討して頂いているということで良かったと思いますが、ただ、早めの避難ということで、例えば、車を持っていらっしゃる方であれば山間部に向かって逃げることは可能ですが、大雨の時は山間部も土砂崩れのおそれや、避難区域になってしまうのでどこに逃げるのかなと思ってしまいます。

 

【事務局】

 本市の主な避難場所は、小中学校等の公共施設になりますが、一定南の浸水するエリアの方が避難されたとしても、小中学校等の避難所には収容できると試算しています。また、避難手段の話が出ましたけれど、本市は鉄道が東西に延びており、自家用車で避難されると、南北へ移動するルートが多くないということで渋滞が懸念されます。今考えているのは、基本的に避難の際は自家用車の利用を控えて頂いて、公共交通機関で避難して頂くことを、市民の方へ今後周知していきたいと考えております。

 

【C委員】

 今の話ですが、公共交通機関を使ってと言われましたけれども、台風の時だけなのですよね。台風21号の時は、早めに避難所が開設されましたので、バスのある時間に避難させることが出来ました。ところが、大雨だけの時だったら早い段階での避難所開設も難しく、警報が出た時には表に出られる状態ではない。例えば、淀の原町は、新川と農業用水の水路が住宅地の中に2本あります。避難時にはこの2本の川を越えて行かなければならないので、そう簡単には移動できない。淀の原の自治会では垂直避難しか指示していませんし、それしか出来ないです。また、避難所はほとんど1キロ2キロ距離があります。五領小学校にしても、五領公民館にしても、上牧小学校にしても、約1キロあります。高齢者の方は全然移動ができません。高齢者の立場を考えたら、もっと他の方法を考えてほしいです。できるだけ近くに避難所を建ててほしい。上牧には、し尿処理場の跡地がありますが、そこに避難所的なものを含めて、箱ものをつくってもらいたいという要請をしていたにも関わらず、出来てくるのは公園ありきです。それはおかしいのではないですか。公園は周りに何か所もあります。東上牧に東公園が、淀の原には淀の原公園が、その間にもうひとつ4000平米程の公園ができた。それは不思議だと思います。公園ばかり整備してどうするのかと私は思っています。

 

【副会長】

交通計画から少しずれてきていますので、今みたいなお話は、別の防災の会議とか地域懇談会の場でしっかりご検討頂ければと思いますが、ひとつだけ。水害に関してはハザードマップを見る習慣を付けてください。水害時にどこが水に浸かるのかは、ほぼ正確ですので、危ないと思ったら早めに動いてください。減災ということも大事ですので共有をお願いいたします。

【D委員】

 実は、あまり市営バスに乗ったことが無くて、資料16ページの下段にあります3-2基本方針1の3に、「マイカーに過度に依存しない交通体系の実現」と書いてあるのですが、実際は過度に依存しているような状況で、お友達を見ても子育て世代の方はみんなマイカーを使っています。理由は、ベビーカーが迷惑になるとか、子供が騒いで周りの目が気になるとか、買い物の荷物はマイカーの方が乗せやすかったり、理想と現実というか、理想はマイカーを減らして環境のこととか、交通渋滞のこととか、色々考えて公共交通機関を使いたいのですけど、お友達も含めてなかなか使っていないという理想と現実みたいなところ、市の方で良い案があればいいかなと思っています。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございました。いかかでしょうか、現実的な問題ですね。交通に携わっている方としては、理想と現実が難しいところですが、こういうことは発言いただけるといいですね。悪いことではないのです。ただ、ベビーカーで乗りにくいとか、子どもさんが泣いたら困るなとかは、正直申し上げれば言い訳で、それしか手段が無ければ利用するのです。我が家は車が無いので子どもが大泣きしてもバスに乗りますし、ベビーカーでも乗ります。一方で、「車が便利だから私バスは使いませんよ」、でもいいんです。それをどうしたら理想的な方向に進められるかということを、こういう場で検討していきましょう。

では、事務局からお願いします。

 

【事務局】

 はい、頂いた意見を踏まえて、今後、市民意識調査の中で実際に子育て世代の方が、どういう思いを持っているのかをアンケートの中で調査していきながら、実際に使って頂くための乖離の部分を、交通事業者の方と一緒に議論していきたいと考えていますので、市民意識調査等がございましたら、ご協力をお願いしたいと思います。以上でござまいす。

 

【C委員】

 淀の原地区の話ですが、ここに40年間あったスーパーが昨年の11月に突然閉まりました。今、淀の原地区と東上牧の2つの地区は、いわゆる買い物難民になっています。というのは、駅前まで行かないとスーパーが1箇所しかありません。そこへ行くには国道を渡って行かなければならず、移動販売を探したりと色々したのです。イオンが島本町にシャトルバスを出していますので、そのバスを回して頂けないかということでお話を持って行きました。イオンも前向きに考えてくれたのですが、運輸局の許可が下りませんでした。その路線を通ると、市バスの路線と重複することで却下されています。10年程前にようやく陸の孤島から市バスが通りました。1時間に1本あります。だけど1時間に1本のバスで買い物に行くのは大変です。そして高齢化が進んでいますし、利便性っていうのは大きく変わります。40年間あったスーパーも無くなりました。事業者にヒアリングすると書いていますが、どのような事を、どの辺までヒアリングされるのでしょうか。ある日突然、40年間あったスーパーマーケットが無くなった。そうなると、今度はコープ等の宅配に頼るしかないのですが、普段から物を見て買っている習慣がありますから、その様な買い物ができない。思うような買い物が出来ないのが実態です。仕方がないから、カートを押してバスに乗って駅前まで行って、次のバスが来るまで時間つぶしをして帰ってくるというのが実態です。そういうところもできたら考えていただきたいと思います。以上です。

 

【事務局】

 事務局でございます。今後、今仰っているような買い物も、非常に重要な部分であると思っていますので、スーパーの移動販売の支援であったり、そういったものも踏まえて現状把握をしていきたいと考えております。

 

【C委員】

 今、とくし丸という移動販売はあります。関西スーパー系とそれ以外の2通りありますが、軽の車なのでお宅のような大所帯には行けませんと断られました。社会福祉協議会にもお願いしていて、1軒やってくれそうなところが出てきたので、23日に業者と会って話をする予定です。

 

【事務局】

 事務局でございます。今仰っていただいた、とくし丸のような移動販売という形態もありますし、イオンさんがやっている、バスで巡回するような制度があることは認識しております。また、お店まで買い物に行って荷物だけを配達してくれるサービスを行っている所もございますので、その辺を広く市内のスーパー等の状況も今後把握していきたいと考えております。以上でございます。

 

【副会長】

他はいかかでしょうか。

少し私から、今後進めていくに当たってコンセプトと言いますか、哲学を持ってやって頂けたらと思います。誰もが自由に移動できる、でも、市もお金無いですというのが多くの自治体の現状ですので、そのバランスをどうやって取っていくのかということが大切でしょう。皆さんの無料で移動したいという意見を叶えられない中で、どういう考えでこれからこの計画を進めていくか、というその哲学や思いですね。それを持たないと大きな声に毎回押されて、ちょっと何かあって強く言われたら、それに対応しました、また次に強く言われたら、またそれに対応しましたとしているうちに、何であの地域だけやっているのですかと言われたら、説明できなくなる。そうならないように、こういう考えでやっているのですよ、というこの哲学をしっかり共有して作った上で、実施して頂けると良いと思います。その中身は、自治体によって考えが変わっていても当然だと思います。高槻市の特性を踏まえて将来を見越した上で、やられることを私は期待します。

その中で、高齢者だけが大変だって話ですけれど、本当なのかなと正直思います。みなさんが思っている高齢者ってどのようなイメージでしょう。私が子どもの頃の高齢者と現在の高齢者は様子が異なるのではないでしょうか。みんな昔よりも元気になっているのではないのかな。そうすると、今までの高齢者像というのも、現実を踏まえたうえで捉え直さなければならないでしょう。また、高齢者が困っている事だけに対応するだけで本当に良いのでしょうか。本当に困っているのは、もしかしたら、なかなか収入が上がらず車も買えない若い人達ではないのかな。そういう人たちの顔が全然見えてこない事もあるので、アンケートを取る中でも、とかく公共交通イコール交通弱者の乗り物ではないことを留意してほしい、そうだとすると、私は車を持っていませんし、もう運転しませんので交通弱者になるでしょう。しかし、私は計画における交通弱者に入らないでしょう。その固定概念からもう少し離れて、誰もが使い易いということは、誰もが使いたくなるようなものなのです。このような考えでイメージを作っていかないと、オワコンになったようなものを、これから維持していきますと言うのはかなり厳しいと思います。そのイメージの転換を図った上でやって頂きたい。

それと、バスだけが大変そうに見えてくるのですが、鉄道もあと10年も経ったら多分同じ事になると思います。鉄道事業者さんが目の前におられる中ですいません。言いにくいでしょうが、鉄道もバスと同じ社会が10年後待っていますので、今本当に鉄道事業者さんもどういう所に苦労されているか、それをしっかりここに落とし込んで、市民の方にご理解頂かないと、「不便になった、じゃあ乗らないです」では、益々消えてしまうので。もっと先の将来を見越した上で検討できると良いものが出来ると思います。

アンケートを取ると、どうしても市民意見を反映させろと言われるかもしれませんが、市民が望んでいるものは、無料で、自分の来てほしい時間に、すぐ来てくれて、目的地の玄関前へ送って欲しい。ドライバー付きのタクシーが欲しいというのが本音ですが、それが出来ない中で、何を実現して何に折り合いを付けていくのかが明らかになると良いのではと思います。

 他はいかかでしょうか。では会長、おまとめの言葉はございますでしょうか。

 

【会長】

 非常に良い意見が市民委員の方から出て、私はすごいなと思いました。特に自動車を使っておられるというのは、私もそうなのですが、子育て期というのはどうしても、我が家も共働きでしたので、子ども2人をどうやって送って行くのかを色々考えて、結局、車に頼りましたけども、ある期間が過ぎると車無しでもいいよねっていう日が来たりします。車に頼れる人は良いのですけれど、頼れない人も確実に世の中にはいますので。

ある町で計算したことがあるのですが、免許を持っておらず車も無い。車があれば非常に便利な町なのですけれども、今申し上げたように免許持ってない人、あるいは車を持ってない人の人口が大体2割から3割位あります。そういう人は本当に移動に困っているのです。この中には高齢者もおられますが若い人も結構おられる。こういう人たちが生き生きと移動できるようにするというのは、就業機会も増えるし学ぶ機会も増えるし、その人たちが収入をしっかり得ることによって、まちの賑わいも生まれてくる。交通を支えるというのは、まさに住みやすさとか、まちの賑わいを創り出すために大変重要な意見になる。どういう人たちに焦点を当てて、公共交通をしっかり作り上げていくのか、これからの勝負になると思います。

もう1点、自動車と公共交通を比べますと、圧倒的に自動車が便利で快適な乗り物ですけれど、2つぐらい公共交通が優れている点があります。

1つは、自分で運転しなくても良いということです。当たり前のことですけれども、自分で運転できない人、先ほど申し上げたように免許持ってない人であったり、何かの事情で車を運転できなくなったり、私が本日オンラインをさせて頂いているのは、実は足の骨を折ってしまったのですが、足の骨を折ったような人はなかなか車を運転する事は結構大変であると思いました。

2つ目は、束ねて運ぶ事ですね。効率的に人を運ぶことができる乗り物ということであると思います。それから、みんなが車で駅前に行くと一気に渋滞が起こりますが、そういう人たちを束ねて運ぶことで渋滞問題も解消しますね。どの程度できるのかということはありますけれど、公共交通の特性と歩きやすいまちと、自動車をどう組み合わせていくのか、今回の計画の重要なところだと思います。

あまりまとめになっていないのかもしれませんが、オンラインということもあり、空気感が分かってないのですけれど、こんなところでどうでしょう。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございました。大変的確な内容でした。お気持ちは良く分かります。リモートワークをしたら社会が変わるよねと言われましたが、意外とリモートでやっていると空気が読めなくて、果たしてこういう発言をして良いのかなとか、空気感が見えなくなることが課題になっています。今、まさに先生はそういう思いだったでしょう。課題もある中で、先生のお話は非常に的確でした。今日のお話を踏まえた上で、ブラッシュアップしてより良い計画を作って頂ければと思います。

 そうしましたら次に、「その他」に移りますが、みなさん何か共有しておきたいことはございますでしょうか。

その他

【E委員】

 阪急電鉄でございます。一点だけ確認ですけれども、今回、「高槻市総合交通戦略」の改定のなかで、環境面の取組などのワードが入っていないことが気になりました。

例えば省エネだったり、特に今回、市民の方だけではなく、事業者に対してもヒアリングがなされるなかで、各事業者はこれから5年、10年先を見越して検討していると思われます。

そういった声を反映し、カーボンニュートラルとか、あるいは温室効果ガスとか、そのようなものが改定する戦略の中に少しでも跳ね返っていく、あるいは事業者がやろうとしていることについて検討して頂いて、織り込める形になったら幸いかなと思います。以上でございます

 

【副会長】

 他はいかがでしょうか。事業者の取組の紹介でも構いません。QRコードやMaaSの取組、革新的な技術というのも計画に盛り込まれていますので。

 

【E委員】

 阪急電鉄から少しPRさせて頂きます。この夏から11年振りとなる新型の車両2300系を導入いたします。また、QRコードを活用したデジタル乗車券サービスも開始します。お客様が専用リーダーにタッチするだけで、非常に円滑で、移動しやすいサービスを提供できると考えています。

 各駅でもPRさせて頂いておりますが、「PRiVACE(プライベース)」という座席指定サービスを、プライベートな空間として、この夏から運行します。一乗車あたり、通常運賃に加え500円の座席指定料金をいただくことになりますが、そういった形で検討しておりますので、ご利用いただきますようよろしくお願いいたします。

 

【副会長】

 事務局から何かございましたらお願いいたします。

 

【事務局】

 はい、先ほどご報告させて頂きました、事業者ヒアリングについてですが、今後詳細な内容を決定次第、実施する予定でございますので、事業者の皆様におかれましては、ご協力の程よろしくお願いいたします。

 

【副会長】

 はい、ありがとうございます。他に何かございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。

 はい、それでは皆様本日は様々な意見を頂いてありがとうございました。本当にこんな意見を言って良いのかなとか、いけないのかなとか、関係ありませんので、包み隠さずにみなさんの本音が出て来ることで、より理想的なまちに近づいていきます。どうか今後ともご協力お願い致します。私も、本音ベースで言わせて頂きますので。次は、会長が元気に来られることを楽しみにしております。

 以上で、令和6年度 第1回高槻市地域公共交通協議会を閉会とさせていただきます。みなさま、今日はどうもありがとうございました。

配布資料

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