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現在、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超え、過去最高を更新している中、認知症を発症する人は年々増加し、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると予測されています。
認知症と生活習慣病とは関係が深いため、認知症の発症を遅らせるためには、運動・食事をはじめとする生活習慣病対策が有効とされています。
認知機能の低下を進める要因のひとつに「摂取している食品の種類が少ない」ことがあります。このような状態が続くと、体の中は栄養不足となり、脳内の細い血管が弱って脳出血・脳梗塞が起こりやすくなるため、認知機能の低下が進むと考えられています。
脳の細胞を作って活発に働かせるために、たんぱく質・ビタミン・ミネラル等をとることが、認知症予防の食事のポイントです。では、何をどう食べると良いのでしょうか。
様々な食品をとると認知症予防に良いことは、国内外の調査研究で共通しています。
長寿介護課では、以下の10食品をおすすめしています。
(1)肉 (2)魚介類 (3)卵 (4)牛乳・乳製品 (5)大豆製品は、体を作り生命活動を支える素となります。
また、(6)緑黄色野菜 (7)果物 (8)芋 (9)海藻 (10)油を使った料理は、細胞の老化を防ぎ、脳の機能を保つことにつながります。
高齢期はたんぱく質が不足しがちですので、特に(1)から(5)の食品を偏らずにとるようにしたいものです。
例えば、朝食に卵・大豆製品(豆腐や納豆など)を、昼食と夕食で肉・魚介類を、間食か食後にヨーグルトなどの乳製品を食べると、特定の食品に偏らずにたんぱく質がとれ、体への吸収が一層効果的です。
様々な食品を組み合わせた食事をとるには、献立を考える・買い物をする・調理するということが伴います。これらの行動は脳と身体を同時に使うため、認知症予防につながります。
長寿介護課から発信している、毎日の食生活に生かせる情報を2つご紹介します。
その日食べた食品に○をつけ、1日の合計点を出します。認知症予防のポイントである「様々な食品を偏らずにとる」ことが出来ているかを、まずは1週間続けて確認すると良いでしょう。
「食事バランスチェック表(10点シート)」は下記PDFファイルより印刷してお使いいただけます。
食事バランスチェック表(10点シート)(PDF:262.6KB)
身近な材料でたんぱく質がしっかりとれる簡単なレシピを、高槻市のホームページに載せています。
ほんの少しの心がけが、未来の自分を健やかにします。食事から認知症予防をしていきましょう。
記事作成:長寿介護課(674-7166)