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令和2年度第2回高槻市文化財保存活用推進協議会
1 会議の名称
高槻市文化財保存活用推進協議会
2 会議の開催状況
日時:令和3年1月19日(火曜日) 午後2時から午後4時まで
場所:高槻市役所本館3階 第2委員会室
出席委員:網伸也委員、新井進委員、今井清信委員、上木正憲委員、北建夫委員、土屋みづほ委員、中川洋子委員、新美英代委員、福本章一郎委員
3 議題
- 文化財リストについて
- アンケート調査結果について
- 文化財保存活用地域計画の骨子(案)について
4 審議内容
開会に先立ち、網会長から挨拶。委員9名出席につき、高槻市文化財保存活用推進協議会規則第3条第2項の規定により、本協議会が成立していることを報告。また傍聴希望者がおられないことを報告。
案件1
文化財リストについて事務局より説明。以下の質疑応答後、了承された。
- 非常に細かく書かれているが、有形文化財の建造物が結構目に付く。建造物はインパクトがあるので取り組む対象として良いと考えている。
- 建造物の調査が遅れ気味とある。西国街道沿いや富田の門前町の景観などはインパクトがあるので、多くのお寺がある富田地区は急いで調査するべきだと思う。
- 富田地区の建造物は、国指定や府指定のものもあると聞くが、それでも未着手なのか。
→富田地区の建造物の多さに対して調査が進んでいないので、あえて未着手と表記しています。しかしながら、ご指摘のとおり国指定文化財などもあり、それらは個別に調査をしているので、進捗中に変更します。富田には建造物や目を引くような歴史資産があるので、優先度を上げて取り組みたいと考えています。 - ゾーン別の分け方は、計画を作っていく上で関係していくのかお伺いしたい。
→ゾーンは歴史的なつながりをまとめたものと考えています。今後、地域のカラーを出していく上での一定のまとまりだと考えています。 - 樫田と清水を一体としているが、樫田村は元々京都からきたもので、清水地区とは村として別だったので、本当に歴史的・文化的に共通しているのか疑問に思われる。
→古く遡れば国が違いますが、人やものの流れを考えた時に一つにできるのでは、ということで合わせています。検討する中でこれに固執せず、また踏み込んでいきたいと思います。 - 一つのまとまりとして捉えるということなので、ゾーンの重要性や必要に応じて臨機応変にやってもらえたらと考えている。
- 天然記念物とはどういうものか。
→動物では代表的なものはオオサンショウウオです。植物では樹木、古木などです。 - 実際の計画書ではどんなものが進捗中で未着手なのか、文章で説明いただければと思う。
- 山岳部の美術工芸品の調査が完了しているとあるが、山岳部は社寺の仏像等が多く、管理が難しいと聞いている。防災や盗難対策という点も踏まえて、十分に把握できているのか。
→山岳部ですと、樫田地区に関する展示をしろあと歴史館で行った際に、現地調査をしています。また、原地区の本山寺、神峯山寺などは8割方調査は完了していますが、今後の調査は必要だと考えています。調査時には所蔵者の方へアプローチをしますが、管理状況の把握と防災・防犯対策の進捗とは別であり、今は所在と管理者についてはわかっている状態です。 - 貴重な文化財を失わないように注意いただきたい。それから、無形文化財に関する調査が遅れ気味かなと。無形文化財の継承者は高齢の方が多いと思うので、スピード感を持って調査していただきたい。また、コロナの影響で無形民俗文化財の祭礼ができなくなっている。神職不在の地域で継承されずに消えていくのでは、と案じる。緊急性を持って調べていただきたい。
→今回は現状の進行状況を第一段階として把握したものです。今後10年間の計画期間で、どの分野がいつまでにできるかという具体的なことに関して、来年の本篇の中で検討し、緊急性を要するものから位置付けていきたいと考えています。 - 未着手の部分を進めるとともに、既に調査が終わった案件に関しても、再調査を実施してほしい。前とは違う専門家が見たり、調査以降の新たな知見を加えたりすることで新たな発見があるのでは。
→高槻市史編纂時の調査は昭和40年代のものもあり、その後新たに見つかった部分等もあるので、今後何ができるか検討していきたい。 - 保存活用地域計画は、作成がゴールではなく、さらにそこから保存活用を進めていくという長い道のりとなる。後の調査で新たに発見される価値もあると思うので、それらを活用しながら、より文化財の価値を見出していきたい。
案件2
アンケート調査結果について事務局より説明。以下の質疑応答後、了承された。
- こういう調査は大事であり、毎年でなくても、継続して行うべきと思う。どういう成果が出るか、調査を続けた方がPRにも使えるのではと思う。
- 小・中学校へのアンケートは、生徒や親に対して実施しなければならないのでは。生徒や親の文化財に対する思いを引き出す内容に変える必要がある。学校は、文化財に触れる最初の機会だと思うので、学校と連携し、若い世代の意見が引き出せるアンケートを検討してほしいと思う。
- コミュニティへのアンケートで、保存活用の担い手である20-40代の意見を把握すべきである。また、地域の文化財の維持管理に関わっているのが半数以下で、大きな問題である。防災の面でも問題が起こる可能性があるので、連携の強化をお願いしたい。
- アンケートは広く意見を集めて、関心の薄い人を把握し、関心を持ってもらう仕掛けを考えることが大事。やり方を工夫して、アンケートを通じて周知するということも大事だと思う。
- できる限り広く市民意識をということだが、32の地区コミュニティと先ほどのゾーンの関係はどのようなものになるのか。
→ゾーンとコミュニティは現段階ではリンクしていません。今後、アンケート結果がどのように文化財リストに反映されるかに関しては改めて考えることになります。 - 文化財の継承には若い世代の理解が不可欠で、小中学校のアンケートを活かして欲しい。学年ごとの関心のレベルも違うので、学校との協力関係を構築するように。
案件3
文化財保存活用地域計画の骨子(案)について事務局より説明。以下の質疑応答後、了承された。
- 資料3の2ページについて、課題-方針とあって、主な措置の中で、今実施していることを拡充していくものと、新たに展開していくものが両方あるということなのか、教えてほしい。
→主な措置の1にある調査ですが、建造物についてはこれから主に着手します。2は、地域主体の維持管理の支援、文化財防災マニュアル等の作成が新しいものです。3は、学校等への出前講座、文化財保存活用区域以下の取り組みが新しいものです。 - これまで地域や学校で出前講座をしたことはあったのか。
→これまでも出前講座は地域にはたくさんやっていて、学校には、遺跡や博物館内に来ていただいていました。今後はこちらも学校に出向きたいと考えています。 - 教員が多忙の折、自主的に学校にはたらきかけることが大事。学校は文化財に触れる最初の機会であり、子供たちが地域の文化財サポーターになるということにもつながると思う。
- 関連文化財群イメージの戦国ロード、ハニワ街道、弥生ストリートは既にある言葉なのか。
→ハニワ街道に関しては今城塚歴史館の開館時に設定されたものですが、戦後ロード、弥生ストリートについては新たに設定したものです。 - 英語では、ロードは大きな道、ストリートは小さい道を指すのではと思う。単に英語にしただけだと、外国の方に誤って伝わる恐れがあるので、普通に日本語でいいと思う。グローバル化が進む中で、誤解を招く表現は良くないので、そのあたりは検討をお願いしたい。
→補足をすると、ハニワ街道は今城塚古墳がきっかけで作られたものです。西国街道が走っていて、どういう風に歴史を回遊して行こうかということを考えていく中で、中心市街地から西国街道を通って、芥川宿から順番に古い道を回遊していくというイメージでハニワ街道という名をつけています。戦国ロードは天下人の太い歴史の軸があるという意味でロードと名付けました。弥生ストリートは村から国へ行くという細い歴史が太くなっていくというイメージです。ただ、ご指摘のとおり英語表記だと誤解を招くので検討していきたいと思います。 - 「文化財の魅力を伝える」では弱い。もっと地域活性ということをアピールすべきであり、「文化財の魅力で地域を発展させていく」という強いイメージの文言がいいと思う。
→活用という風に方針を掲げているので、魅力を伝えるのみならず、地域に活かすというのはおっしゃる通りかと思います。対応していきたいのでよろしくお願いいたします。 - 3ページの文化財保存活用区域の設定(城下町の設定)は、とても良いと思う。大きな歴史拠点になると思う。また、安満遺跡公園が整備されたが、ここは駅から徒歩圏内で、本当にいい区域設定だと思う。これを拠点として上手に使っていけたらと思う。
- 関連文化財群のイメージについて、市内には色んな立派な文化財があるが、距離的に離れている。今後、観光シーズンの土日などだけでも、城下町エリア、安満遺跡等をまとめて周遊できるような方策を考えてはどうか。
- 城下町エリアは文化的拠点、かつ歴史学習拠点であることをもっとアピールすべきである。しろあと歴史館の存在を強調し、歴史的中心に打ち出すべき。加えて、調査拠点かつ保存拠点でもあるので、維持管理・整備や展示環境の確保が、保存上での課題である。このことも計画に盛り込んでほしい。さらに、今城塚古代歴史館、安満遺跡公園、埋蔵文化財調査センターをしろあと歴史館と連動させて、高槻の文化財を守り活用していくというストーリーを構築した方がいいと思う。
- 嶋上郡衙跡と山陽道は別に構築してほしい。嶋上郡衙跡の活用は今後課題になると思うので、郡衙のことも計画に入れていただければと思う。
- 基本理念で、「文化資源」となっているが、「財」を忘れていないかという違和感を覚えた。基本理念の中で文化資源という言葉をどのように位置付けるのか、整理する必要がある。
→保存とあわせて活用を前面に出していきたい中、文化財を使った人が集まる場やイベントを活用していきたいということで、文化資源という言葉を用いました。大阪府から本編を作る際には用語の定義をしなさいとアドバイスをいただいているので、今後取り組んで参ります。 - 調査研究・保存・活用のそれぞれを意識したバランスの取れた骨子案だと思う。目玉となるような高槻らしさがあればなおよいが、城下町エリアの活用があるのはいいと思う。他にもこれまで実行済みや実施中の事業でも良いので、さらに味付けをして新鮮味を出すのも一つの手法と思う。
- 高槻らしさを前面にということであれば、城下町の活性化が中心になるかと思う。それを基軸にして、文化財保存活用計画が作れればと思う。
5 資料名
令和2年度第2回高槻市文化財保存活用推進協議会 資料