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地域には、災害時に安全な場所へ避難するために、支援を必要とする人がいます。「災害時要援護者」と呼ばれ、その状況は様々です。災害時要援護者の一般的な状況、また日頃から要援護者本人が備えておくことや周りの人が気にかけておくことは、次のとおりです。
災害時には、みんなが安全に避難するために、周りの人は進んで手助けしましょう。
自力で行動できるが、屋外では難しい場合もある。自身の状況を的確に伝えることが難しい人もいる。
避難に必要なものを準備しておきましょう。
情報を迅速に伝え、避難誘導などの手助けをしましょう。
視覚情報で被災状況を的確に把握することが難しく、災害時には状況が一変するため、自力では素早く行動することができない。
白杖やラジオなどの避難に必要なものを準備しておきましょう。
避難誘導をするとき、障がい者に支援者の肘や肩を持ってもらい、障がい者の半歩前を歩きましょう。
外見だけでは障がいがあることが分かりづらく、自身の状況を言葉で説明することが難しい。
筆記用具を準備しておきましょう。
手話・文字・絵図などを用いた情報伝達や状況説明をしましょう。
自身の安全を確保することや、自力で避難することが難しい。自身の状況を的確に伝えることが難しい人もいる。
避難に必要なものを準備しておきましょう。
避難誘導をするとき、車椅子やストレッチャーなどの移動器具を活用しましょう。
外見だけでは障がいがあることが分かりづらく、自力での行動が難しい人もいる。
常用薬を備え、かかりつけ医の災害対応を確認しておきましょう。
人によって医療機器の使用状況や必要な支援が異なるため、本人に確認し、医療機関などの情報収集の手助けをしましょう。
状況の変化が起きると対応することが難しく、パニックを起こすことがある。
氏名や住所、連絡先などが分かるものを準備しておきましょう。
落ち着いて優しい口調で状況説明をしましょう。
自力で危険を察知したり、行動することが難しく、精神的動揺が激しくなることがある。
常用薬の種類を把握し、携帯しておきましょう。
動揺させないようにゆっくり丁寧に話しかけ、医療機関などの情報収集の手助けをしましょう。
災害時の避難場所として、「緊急避難場所」「避難所」と、「広域避難地」「準広域避難地」を指定しています。自宅や職場の近隣にある避難場所をあらかじめ確認しておき、適切な避難行動を取れるようにしましょう。
災害時は地域や隣近所による助け合いが非常に大切です。普段から顔の見える関係をつくるためにも、地域で開催される避難訓練に積極的に参加し、災害時の対応や避難経路などについて確認しておきましょう。