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本市は、新快速・特急の停車や市営バスなどにより、交通利便性の高いまちとして知られています。しかし、近年の人口減少や超高齢社会、多様化する市民ニーズへの対応、さらには、これらを踏まえた持続可能な都市構造を支える交通体系の確立が求められています。
一方で、平成28年3月にJR高槻駅新ホームが供用開始され、平成28年度を目標に新名神高速道路高槻インターチェンジが供用開始されるなど、本市の交通環境は大きく飛躍しようとしています。
このようなことから、「高槻市総合交通戦略」を策定し、これに基づいて関係者が協力して交通まちづくりに取り組み、目指すべき将来都市像を実現するための交通面での施策を推進することとしました。
(平成28年3月策定)
短期的な交通施策は、平成28年度から3年後の平成30年度を目標とします。
中期的な交通施策は、10年後の令和7年度を目標とし、合わせて、次期計画を策定する予定です。
人口減少や超高齢社会が本格的に到来する中、すべての市民、とりわけ、高齢者、外出困難者、子育て世代といった皆さんが生活し社会活動を営むためには、円滑に移動できる交通環境が重要になります。
日常生活の中で欠かすことのできない移動を、より安全・安心に、そして、より使いやすいものとしていくため、交通の面からまちづくりについて知恵を出しあい、市民の皆さんと共に協働して実現を進めることが「交通まちづくり」です。
「交通まちづくり」を推進するためには、市民・交通事業者・行政がお互いに協力し連携するとともに、環境や健康といったことも含め幅広く考えて取り組んでいくことが重要となります。
本戦略では、目指すべき将来像の実現に向けて、交通全般がどのような方向に向いているかを定量的に示すため、各モニタリング指標について目指す方向性を設定し、各交通施策の実施による効果や達成状況を確認します。
モニタリング指標 | 目指す方向性 |
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(1)交通手段分担率 |
マイカーに過度に依存しないという基本方針を踏まえ、非自動車分担率を増加 |
(2)鉄道利用者数 |
人口減少時代においても、1日当たり乗降者数を現状維持 |
(3)一人当たり年間バス乗車回数 |
持続可能な交通体系に向けて、高槻市民一人当たり年間バス乗車回数を増加 |
(4)自動車平均速度 |
市内移動環境の充実のため、自動車平均速度10km/h以下の国道交差点を減少 |
(5)自転車放置台数 |
高齢者・障がい者、子育て世代が気軽に移動できる移動環境の実現のため、自転車放置台数を減少 |
(6)中心部歩行者数 |
中心部のにぎわいを持続させるため、休日の中心部歩行者数を現状維持 |
モニタリング指標 | 目指す方向性 |
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(7)一人平均歩数 |
健康なくらしを支える交通体系の実現のため、高槻市民一人当たり1日平均歩数を増加 |
(8)駅周辺部居住人口 |
コンパクトなまちづくりという将来都市像を目指すため、鉄道駅周辺部の居住人口を現状維持 |
(9)交通事故死傷者数 |
あらゆる世代にとって安全で外出しやすい交通環境を目指すため、死傷者数を減少 |
(10)移動手段に関する満足度 |
「交通まちづくり」による住みやすさナンバーワンを目指すため、市民アンケートにおけるすべての移動手段での不満・やや不満を減少 |
平成29年3月30日に国土交通大臣の認定を受けました。