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こんにちは、総合戦略部長の西田です。
朝夕の空気の冷たさに秋の深まりを感じるようになってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。過ごしやすい気候となり、旅行やレジャーなどお出かけをされる機会も増えるかと思いますが、引き続き新型コロナウイルス感染予防と体調管理に十分ご留意ください。
さて、今回は本市が取組を始めて5年が経過する「みらい創生」の取組と、その成果についてご紹介します。
「みらい創生」については後ほど説明しますが、まず、本市が「みらい創生」に取り組むに至った背景からお話します。
本市は昭和40年代に全国的にもまれに見る人口急増を経験し、一時期には36万人を超えたこともありましたが、近年では横ばいから緩やかに減少している状況です。そうした中、高齢化の進行に伴う社会保障関係費の増大や、当時整備した公共施設の老朽化対策など、財政面において様々な課題に直面することが想定され、他市と比較しても改革を行う必要性、重要性、緊急性が特に高い状況と言えました。
そこで、財政の健全性が保たれている今のうちから20年後30年後の未来に向けたまちづくりを進めるとともに、持続可能な行財政運営を行うため、高槻商工会議所会頭の金田忠行氏を会長とする「みらい創生審議会」からの答申を踏まえて、平成29年9月に「『高槻市みらいのための経営革新』に向けた改革方針」(以下「改革方針」という。)を策定しました。この改革方針では、歳入改革、歳出改革、公営企業・外郭団体改革の3つの改革を断行することで財政面の充実を図ることが最も重要であるとしています。
「みらい創生」とは、次世代に明るい未来を引き継ぐため、未来志向の改革を推進することで財政面の充実を図るとともに、「住みたいまち」としての魅力・評価を高め、持続的な成長を目指して魅力あるまちづくりに取り組むことであり、改革方針の下、本市職員一丸となり取組を推進してきたところです。
改革方針に基づき、本市はこれまで様々な取組を進めてきましたが、今年、改革方針の策定から5年が経過する節目であることから、みらい創生審議会において、これまでの「みらい創生」の取組と成果を検証し、令和4年8月にその結果を「『みらいのための経営革新』に向けた取組と成果」(以下「審議会報告」という。)として取りまとめられ、報告されました。
この報告では、これまでの取組のうち直近3か年における財政的成果が約45億円にのぼり、その成果は未来志向の魅力あるまちづくりにいかされていると示されています。また、財政面の成果だけでなく、改革方針で示している「将来のまちの6つの具体的方向」に沿って、これまでのまちづくりの成果についても示されています。
(この審議会報告は、「みらい創生」の取組や成果、本市がどのように良くなっているのかを、より多くの市民の皆さんに分かりやすくお知らせするために、図・写真・グラフを多く用いるなど、未来に向けたまちづくりが着実に進んでいることがよく分かるように工夫されています。)
本市は、みらい創生審議会からの報告を受けて、令和4年9月に「『高槻市みらいのための経営革新』に向けた改革方針に基づく取組と成果」(市報告書)を策定しました。この内容は、市ホームページでご覧いただけます。さらに、概要については、令和4年10月号の広報誌で紹介しています。
令和4年8月16日 みらい創生審議会が「みらいのための経営革新」に向けた市の取り組みと成果を検証した報告書を提出
審議会報告の中で、特にご紹介したいポイントがあります。それは、本市の人口動向、特に社会増減についてです。社会増減とは、転入・転出に伴う人口の増減の差を言い、転入者数が多いと社会増、転出者数が多いと社会減となります。実は、本市がこれまで進めてきた取組の効果が、この社会増減に表れつつあります。
前段でもお話しましたが、本市の人口は緩やかな横ばいから減少傾向にあります。そうした状況ではあるものの、直近の2年は転出者数よりも転入者数が多くなる、社会増という結果が出ています。特に10代以下及び30代の転入者が多いことから、子育て世代が多く転入している状況です。
これは、立地の優位性や豊富な地域資源、充実した子育て・教育環境等、本市が持つ魅力を評価していただいていることの表れであり、本市が展開している各種施策が徐々に実を結びつつあると考えています。
また、例年市民意識調査でお聞きしている「今後も高槻市に住み続けたいと思うか」の問いに対する「住みたい」という回答の割合は、改革方針を策定した平成29年度に76.1パーセントでしたが、令和3年度は83.2パーセントと、約7ポイント増加しています。
本市が市内外から選ばれるまちになってきていることは本当に喜ばしいことで、もっと良いまちにしていくために、より一層の「みらい創生」の取組を進めます。
今回ご紹介した「改革方針に基づく取組と成果」を通じて、より多くの市民の皆さんに本市の現状を知っていただくとともに、このまちの未来を考えるきっかけになれば幸いです。
改革方針に基づいて様々な取組を進めてきた5年間は、本当にあっという間に過ぎたように思います。だからこそ、次世代に明るい未来を紡いでいくためには「今何をしなければならないか」を日々考え、未来志向の改革に取り組んでいかなければならないと強く感じています。
みらい創生審議会からいただいた報告には、「『みらいのための経営革新』に向けたまちづくりは、20年後30年後を見据えて着実に進められている」との意見がありました。本市職員一同これを真摯に受け止め、現状にとどまることなく「みらい創生」を推進していきます。
今後とも本市市政にご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。
西田 誠
1963年(昭和38年)、大阪府生まれ。2019年(平成31年)4月から現職。趣味はギター演奏。